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モーターサイクル

 「きみたちはとうとう愛しあうことができたんだね」とサロ。
「たった一地球年前のことだった」とコンスタント。「おれたちはそれだけ長いあいだかかってやっと気づいたんだよ。人生の目的は、どこのだれがそれを操っているにしろ、手近にいて愛されるのを待っている誰かを愛することだ、と」
「もし、きみか、それとも息子さんが地球へ帰りたがっているのなら」サロは言った。
「わたしにとってはたいした回り道じゃないんだがね」
「息子はつぐみの仲間にはいったよ」」

本文より


なんせ、このあらすじを人に説明するのが難しい。
途中まで話して、ん?何の話だっけ?ってなる。
が、非常に面白かった。
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| | 09:19 | comments(0) | - | pookmark |

あやとり

 モナは笑いながら、のんびりした足どりで石化した群集の中を歩いてゆく。やがて傾斜の途中で立ちどまり、こちらを見た。わたしに呼びかけた。「もしできるんだったら、この人たちを生きかえらせたいと思う?早く答えなさい。
だめ、答えが遅すぎるわ」三十秒ほどしたところで、愉快そうに言った。そして、まだかすかに笑いながら地面に指をつけると、身体をおこし、指を唇にあてて死んだ。

本文より


ヴォネガットを読んでみた。
僕の読書はアメリカ⇒ロシア⇒ちょっとイギリス文学、繰り返す。
で成り立っている。
特にロシアが多いというか、ページ数なら断トツ。
さて、SFちっくなあやとりの話でも。
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| | 13:28 | comments(0) | - | pookmark |

大いなるディケンズ

 スクルージはちらっと幽霊のほうを見た。幽霊のゆるぎない手は死体の頭を指していた。顔覆いはいかにもぞんざいにかけてあるのでスクルージが指1本動かせば分けなく顔があらわれるのだった。彼はそう思うといかにもたやすいことに感じ、そうしたくてたまらなかった。

本文より


ディケンズがいいというより、お気に入りの作家がディケンズを引用するから。。。
というわけで、なんだかんだ言って二都物語、大いなる遺産に続きディケンズ3作目を読破。(短いからよみやすい)
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| | 13:17 | comments(0) | - | pookmark |

メリル

 好きなことはいろいろあるけれど、フレッド・ボーガス・トランパーが特に気に入っているのは、糖尿病患者メリル・オーヴァーターフのことを思い出すことである。なかでもとりわけアイオワ時代のトランパーは、オーヴァーターフをめぐってあれこれ回想することを楽しんだ。オーヴァーターフという人間の一部が、テープに録音された声として存在していることも、回想を正確にする上で役にたった。

本文より
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| | 00:27 | comments(0) | - | pookmark |

3月はよかった

 3月のライオン最新刊。
何だかこういう主人公の話ばっかり読んでいる気がする。
世間とコミュニケートできず、もがくような。
でもまぁ、それはそれか。
さて、3月のライオンは棋士の話なんですが、
ハチワンとはまた違った香ばしさがある。
中学生でプロになって高校生の現在を描いている。
ふと、気になって棋士の年収を調べてみた。
いやいや、どうして。
ピラミッドの頂点は当然いいけど、
ピラミッドのしたでも十分いい。
くぅ〜高校生のクセに。


| | 00:56 | comments(0) | - | pookmark |

浅野さん

 というわけで、ソラニンを見に行きたい。
思わず浅野いにお特集してたのでダヴィンチを買ってみた。
唯一買う雑誌。
ほぼ雑誌なんて買わないけど、年イチくらいで買ったりする。
なんというか、漫画ではなく、
画集だったりインタビューだったりした「Ctrl+T」
ぼかぁ、漫画が読みたいんです。


| | 00:51 | comments(0) | - | pookmark |

寝る

 「君は、どっちへ行くつもりだ?」
「君の行くほうへだよ」彼は薄笑いを浮かべた。
「僕は家へ帰るんだがね」
「じゃ、一緒に言って、煙草でも一服やらしてもらおう」
「それは、君、こっちから来いとでも言ったときのことだよ」僕は、冷ややかに言い返した。
「そりゃ、言ってもらえる見込みでもあるなら、僕だって待つがね」
「君、あの無効の壁が見えるかい?」と、僕は、前方を指しながら言った。
「見えるよ」
「それじゃ、これも見えてるはずだと思うがねえ、もう君とのお付合いは、まっぴらだと思ってることくらい?」
「まあそんなところだろうとは思っていたがね」


「月と6ペンス」サマセット・モーム


 最近というか、前からだけれども
映画を全部起きてみることが出来ない。
暗闇になると条件反射で眠くなるのか、はたまた映画の冒頭は進み具合が悪いからか、
よく寝る。たぶん最近見た映画のほぼ全部くらい。
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| | 02:00 | comments(0) | - | pookmark |

オンデマンドと、情報インフラの発達。

 ウォーリングフォードには二つのことが明らかだった。この結婚は救いようがない。救いたいとも思わない。もともとパトリックは女には逆らわないのだ。「誰なのよ」と、また妻が絶叫したが、ウォーリングフォードは自分で答えを言おうとはせず、ドイツ娘の口元に受話器を寄せた。
彼女のブロンドの髪を払いのけて、ささやく。「名前を言ってやれよ」
「kのつく・・・モニカ」とドイツ娘が電話に言った。
ウォーリングフォードは電話を切った。


「第四の手」ジョン・アーヴィング


コンスタントに海外作品が文庫になるのはホントにありがたい。
今まで読んだことある人に出会ったことがないけど、アーヴィングの作品は
コンスタントに文庫化される。新潮文庫のガッツに感謝したい。
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| | 01:26 | comments(0) | - | pookmark |

J.D.サリンジャーに捧ぐ

 もちろん今では、その時彼女に向かってどんな風に話かけるべきであったのか、僕にはちゃんとわかっている。しかし、なんにしてもあまりに長い台詞だから、きっと上手くはしゃべれなかったに違いない。このように、僕が思いつくことはいつも実用的ではないのだ。
とにかくその台詞は「昔々」で始まり、「悲しい話だと思いませんか」で終わる。

「カンガルー日和 〜4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて〜」村上春樹


人はいつか死ぬ。
死に方が人を決めるわけではなく、生き方が人を決める。
ニュースを聞いたとき、ライ麦畑を借りて読んだときを思い出した。
ホールデンはいつまでも子供だけど、作者は歳をとる。
色んなものを世の中にのこして。

少し時間があいたからブログを更新がてらリハビリでも。
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| | 00:17 | comments(0) | - | pookmark |

まほろ駅前多田便利軒

 「おまえの母親は」
と多田は考えを述べた。「おまえを無視しているわけじゃない。ただ、おまえが期待するのとは興味のありかがちょっとずれてるだけだ」
由良は黙って軽トラックから外に出た。エレベーターのなかでも、三人とも押し黙ったままだった。
玄関の鍵を開ける由良の手もとを、多田はじっと見ていた。そして言った。
「由良公。おまえはあのアニメを、ハッピーエンドだと思うか?」
「思わないよ」
由良は振り返った。「だって死んじゃうじゃないか」
「オレも思わない」
多田は由良のまえにしゃがんだ。「死んだら全部終わりだからな」
「生きてればやり直せるっていいたいの?」
由良は馬鹿にしたような笑みを浮かべてみせた。
「いや。やり直せることなんかほとんどない」
多田は目を伏せた。行天が後ろで冷たい部分を抱え、自分たちを眺めているのを感じた。多田はまた目線を上げ、由良をまっすぐに見据えた。
「いくら期待しても、おまえの親が、おまえの望む形で愛してくれることはないだろう」
「そうだろうね」

本文より

三浦しをんを初めて読んだ。
すらすら読めるぜぃ。
でも、読めることと内容を噛み砕くことは違うのかもね。
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| | 23:26 | comments(0) | - | pookmark |

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